タイトル | : ちょっといじってみた |
記事No | : 288 |
投稿日 | : 2006/10/19(Thu) 19:49 |
投稿者 | : 竜田久緒 |
19話削ってみたよ案 (文庫仕様で41文字×約51行減:当社比)
頭の数字は元データの該当行(折り返しなし)で、それに下記記述を置き換えるとだいたい文庫にした時に50行ばかり減る、と思う。 これに挿絵4枚入れてみるってことで。あくまで一案ですが。
273-289 サラは笑顔で応えたが、一転してまじめな顔になり、研究所跡に向かう一行へ気遣いを示した。相変わらずラクリマとはツーカーらしい。そんな彼女にヴァイオラは肩をすくめた。 「コアといってもハイブはいませんし、危険はないと思います」 その返答に、サラはヴァイオラの常にない疲労を感じ取った。 「あなたは?」と彼女に尋ねた。「あなたは、大丈夫? お疲れのようだけど」 ヴァイオラは力なく笑った。 あまり長居するのもと、サラと院長にトールを引き合わせて、彼らはいとまを告げた。
365-370 「あの坊ちゃんはその危機を救ったわけか」と、小さく息を吐いた。「それも、二度」 「そうだな」 ヴァイオラはちらと眉をあげ、Gに尋ねた。「……一回目のこと、知ってるんだ?」
575-577,616-619 Gは得たりとばかりに、「そういう話を授業で散々聞かされるんだ」と言った。 「人間たちはこれだけひどいことをいろいろやってきたんだから、何を言われてもおかしくないだろ?」 だから、獣人が人間を悪く思うのも、理由のないことではないのだ、と、3人とも理解した。狼たちがあんなふうなのも、獣人族がよそよそしいのも、もとはといえば……。 カインはGを向いて、先ほどからの疑問を口にした。「お前、本当に17歳?」 「母さんに拾われたときは、な」 (616-619削除)
652-670 よくよく調べて見ると、何基もの魔晶宮が設置してあったとおぼしき痕跡が残っていた。どうやらこの施設はサーランド時代の魔力中継所だったようだ。ほかに目ぼしいものもなかったので、僧侶たちはロケートオブジェクトの魔法を使ってみることにした。 まずはヴァイオラが「隠し扉」に焦点をあててみたが、なにも反応はなかった。ラクリマはセリフィアにアーベルの持ち物でなにか焦点になるものがないか尋ねてみた。すると、家族全員が裏面に名前の刻印が入った揃いの指輪を持っているという答えが返ってきた。 そこでセリフィアの持つ実物を見せてもらい、呪文をかけると、確かに反応があった。前方、斜め下に指輪があるのだ。だが目の前には、瓦礫の山が積み上がっていた。すぐに掘り出すのは無理だろうと、今晩はここで一泊して指輪の探索は明日に回すことになった。一同は夜営の準備にとりかかった。
1083-1084 Gはセリフィアを遮って、「おねえさん? だれだ?」
1092 本当に自分の責任だと思ってたら、そうは言わないけどね、とヴァイオラは思った。
1124-1125 なんでこんなに物覚えが悪いのだろうと思いつつ、ヴァイオラは先を促した。「で?」
1200-1202 今晩にでもやっておくよというトールに、カインが「俺も手伝おう」と申し出た。
1495-1497 (さすがだ親父、やるな) わずかな示唆でここまで客の意を汲むとは、とヴァイオラは独りごちた。しかしそのあまりにもあからさまな演出に、ティバートは苦笑した。
1770 カインは袖口にあしらったワンポイントに目が釘付けになった。一見、ただの模様を刺繍しただけに見えて、実は頭文字の「T」をアレンジした意匠に相違ない。自分たちのシャツには花文字で名前の縫い取りがあるものの、そんな工夫はない。ヴァイオラは、ティバートがその事に気づいていないらしいと看て取り、こっそり「この鈍感め」とつぶやいた。
あとカバーは黒字に一票。全体的に締まって見える。
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