古代のアンデス文明およびマヤ文明を研究する同好会

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2005年1月の講師
杉山三郎愛知県立大学教授

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andes@r5.dion.ne.jp

2005年1月の定例講座

「月のピラミッド」の発掘 1998-2004:テオティワカン遺跡調査の報告
講師:杉山三郎愛知県立大学教授

2005年1月15日(土)
東京外国語大学本郷サテライトにて


テオティワカンとは、ナワトル語で「神々の住む場所」という意味。移り住んだアステカが神話を創り、神々の埋葬されているところとして「死者の大通り」などと命名しました。研究の結果、紀元300年代後半から400年代中頃にかけて大きな勢力を誇っていた国家とされています。また、テオティワカンには文字がなかったようですが、マヤ文字の記載から、マヤと交流があったことも確かめられています。

杉山先生の調査団による1998年〜2004年の「月のピラミッド」調査の結果、1〜7期のピラミッドと埋葬体の関係から、モニュメントの増築に伴う生贄埋葬の様子がわかっています。埋葬体の身に着けている装飾品には戦士を象徴するものが多く、軍事的覇権国家であったと考えられているようです。また、建造物の位置関係から、テオティワカンでは、都市計画の中にも聖なる暦、世界観を反映させる街づくりがされていたとわかったそうです。

モニュメント増築の様子をCGで示したもの、詳細な埋葬の状況を撮影したもの、ピラミッド内部の発掘現場の様子など、普段は見ることのない貴重な写真をいろいろと拝見することができました。


研究の成果をまとめた本がこの3月に Cambridge University Press より刊行の予定で、すでに amazon.co.jp などでも予約購入が可能とのことです。

Human Sacrifice, Militarism and Rulership
 - Materialization of State Ideology at the Feathered Serpent Pyramid, Teotihuacan
(Series: New Studies in Archeology)
Saburo Sugiyama 著

次回2月19日(土)は八杉佳穂国立民族学博物館教授による
マヤ言語の考古学


*受講には申し込みが必要です。詳しくは入会案内をご覧ください。