古代のアンデス文明およびマヤ文明を研究する同好会

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アンデス文明研究会特別公開講座リポート
9月のアンデス文明研究会・特別公開講座が下記の要領で開催されました。

文明の多様性と他者理解−中南米を事例に
講師:横山玲子 東海大学文学部アメリカ文明学科教授

2008年9月20日(土)
東京外国語大学本郷サテライトにて


 今回の先生のお話は、三部に分かれ、第一部は先生の自己紹介とご専門である東海大学にしかない文明学のお話、第二部は大学の第4回中南米実地研修として、学生と共にメキシコ、グアテマラ、ベリーズを15日間ほど旅行されて来たときの報告、第三部が主題である文明の多様性と他者理解についてのお話しであった。

 第一部のお話しは、今年の1月のお話しと重複する所もあるので、ここでは細部を省略するが、最近の研究テーマとして文明学の立場から、マヤの社会構造を研究されているそうで、文明の多様性を示すことによって様々な人間集団の共存、共生の道を探り、これからの人類の生き方を見出す重要な研究をされている。

 第二部のお話しでは、今年の8月20日から9月3日の15日間、学生と共に中米を研修旅行され、14ヶ所の遺跡を見学された時のお話しがあった。一例として、スチーブンスとギャザウッドも訪れたチェネスの「サンタロサ・シュタンパック」は、当時はパックと呼ばれ、丘の上に宮殿を造っているが、BC400年頃に町の中心が出来上がり、AD700年から800年には都市が完成し、長い間使われていて1000年から1200年頃に衰退した。この遺跡からはグアテマラの翡翠やメキシコ高原の黒曜石も出土している。その他、「エスナー」洞窟遺跡の「シュタクン・ビルシュナン」、「ベカン」、「コンフリッチ」、「ジバンチェ」、「シュナントニッチ」、「ティカル」、「ヤシュハ」等を見学したお話しがあった。

 第三部は文明の多様性と相互理解のお話しであるが、現代社会は環境問題、民族紛争、経済格差等で各国、各民族が争っているが、これは、他人、他民族、他國を理解することが出来ていないからであり、我々は、世の中でどんな文明が発生し、どのように発展して来たか、その多様性を十分に理解、尊重する必要がある。この例として、先ず、先史時代のアメリカ大陸の文明はメソアメリカと中央アンデスに発展したので、ティカル、カラクムル、アステカ、インカ文明の内容と、これらの文明がコロンブスの航海から始まるヨーロッパの侵略によって、どのように滅び植民地化され、最後にアメリカやラテンアメリカがどのように独立したかと言う歴史のお話しがあった。

次回2008年10月18日(土)は井口 欣也 埼玉大准教授による
クントゥル・ワシ神殿の3Dモデル分析


*受講には申し込みが必要です。詳しくは入会案内をご覧ください。