古代のアンデス文明およびマヤ文明を研究する同好会

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2014年12月の定例講座

パコパンパ遺跡発掘調査報告 2014
講師:関 雄二先生(国立民族学博物館教授)

2014年12月20日(土)
東京外国語大学本郷サテライト


 パコパンパ遺跡の発掘調査も10年目になり、今回は解釈の変更や訂正がありました。

 第二基壇、第三基壇には方形半地下式広場が設けられていますが、第三基壇方形半地下式広場はTA期から何度か改築されU期まで使われていたことがわかり、各辺の中央に階段があったことも確認されました。

 中央基壇、貴婦人の墓、方形広場の中心を貫く建築軸はTB期からUA期まで維持されていますが、建築軸と昴の出る方向が一致するのはTA期とUB期とわかりました。TA期に昴の方向を重視していたのが、TB期には貴婦人の墓に先行する墓が造られていることから、祖先崇拝のようなものが始まり、建築軸の変更が行われたと考えられます。UA期もこれに倣い貴婦人の墓が造られ、UB期に昴の方向が戻ると、リーダーの原理が崩れ、方形半地下式広場の階段を封鎖したり、新たな階段を造るということが行われたのではないかと考えます。

 形成期には半地下式広場に建物はなく、カハマルカ期の人々が初めて角度の違う建物を造り、周りに奉納の土器と首を置いて儀礼を行い、最終的に封印しました。

 半地下式広場の北側のパティオにて大量の土器片が発掘され、饗宴の痕跡ではないかと考えています。現在土器の内側のデンプン粒子の鑑定を進めています。

 第一基壇から第二基壇に登るアクセスを調査していたところ、新たな石彫(ジャガー人間?サル人間?)が発見されました。



*受講には申し込みが必要です。詳しくは入会案内をご覧ください。